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disease
背中

「イルカせんせ…手はオレの背中にまわして…
 それじゃ顔見えない…」
「は…ぁっ」

カカシさんとこういう関係になって知ったことが幾つかある。

―その1― 
こういう時のカカシさんの声は酷く優しい。


女だったらこの声だけでもうメロメロになっちゃうような声で
俺の名前を呼ぶんだ。


その2― 
目がカワイイ。


こんなとろんとした幸せそうな目で見られたら
こっちまで幸せになるってーの。

―その3― 
それから、背中には後ろ傷ひとつ無いということ。


侍じゃないんだから後ろ傷がどうって言うのは変だけど
やっぱりそれはこの人が
一番に矢面に立って闘ってきて、
一度も後ろを見せたことがないと
言うことなんだよな…。
男としてカッコイイと憧れるのは至極当然なことだろ?

そんな背中に手をまわせって言われても…
ちょっと遠慮してしまう。

だってもし、うっかり爪なんかたてちゃってりして
折角のこの傷ひとつ無い背中に
俺が傷をつけちゃったりなんかしたら申し訳ないだろ。

「イルカせんせい?」

躊躇してる俺に気付いたのかカカシさんの甘い甘い声
そんな声で名前を呼ばないでくれ…

「あ…せ、背中…は…ぅ、んッ…」
ちょっと言い篭ってしまった。

きょとんとしたカカシさんが一瞬なにかに思い当たって
表情が変わる。

「あっ!まーた背中に傷が付くとか思ってるでしょ!」
「…う…」

「まったく…俺の背中なんてそんないいもんじゃないですって!」
「てゆーかむしろイルカ先生がつけるそんな色っぽい傷なら大歓迎!
 
一生消えないで欲しいくらいだし!」

空気の色を変えるように…表情を変えて
カカシさんの顔が近付いてくる。
あー俺…耳弱いのになぁ…知っててわざと耳元で言うんだよこの人。

「ねぇ…イルカせんせ…傷付けてよ…」
「…は…ぁんっ…」

「イルカ先生がオレの背中に傷付ける初めての人だよ…?」
「やっ…んぁ……ぅ…あふっ…」

「後にも先にも。オレの背中に傷付けれる人は  アナタだけだよ。イルカ先生。」































 


ホントにssとも呼べないような思いつき小話です。
私のネタメモを他人が読んでも解るように書き直したって感じです。
漫画で描きたかったんですが、描ききれないのでこういう形でUP(泣)
今の仕事してるとこれ以上の量産は出来ないのですよ…(泣)
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