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ビンゴブック



「ねぇ、カカシさん。もうじき今年度のビンゴブックの配布ですよね。」

ある日突然イルカ先生がそんな事を言い出した。

「はぁ…」
「今回は誰が一ページ目なんでしょうかね?ドキドキするなぁ」

ビンゴブックはあなたに何の関係も無いでしょ。
と思いつつ聞いてみた。

「何でそんなに楽しみにしてるんですか?」
「あー、カカシさんは知らないでしょうけど
 俺達しがない中忍の密かな楽しみなんですよ。
 ビンゴブックなんて載る可能性もそれに載ってる忍と戦う可能性も無いような忍にはね。」

「はぁ」

「今年は誰が入ってるのかなぁ。
 1ページ目に誰が載るのか賭けてる奴までいるんですよ。」

ビンゴブックは1ページ目に要注意人物No.1が載る事になっている。
その後のページから要注意人物が2番目3番目と続くので
危ないヤツのランキングみたいなものだ。
その上、モノがモノだけに死亡する奴も多いのでなかなか入れ替わりが激しい。

あー。著名人番付みたいなもんかね…。
この人たちにとったら。
…すごいカンチガイだけど…。

「カカシさんは載ってるんですもんね!すごいなぁ。」

うわ。目きらきらさせて言われたよ…。

俺にとってはビンゴブックなんてメンドクサイものこの上ない。
それのせいで何度謂れの無い戦いをすることになったか。
任務で避けられない戦いならまだしも、功名心による私闘なんてまっぴらごめんだ。
こう見えても平和主義なオレははっきり言ってウンザリだった。




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20050701
時節ネタです。