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disease
カワイイヒト



「…イルカ先生まだかなぁ…」

今日のオレの任務は下忍との任務だったから
アカデミーで残業してくるイルカ先生より早い帰宅だった。

(まだかなぁまだかなぁ)

一分置きに時計を見てしまう。
イルカ先生を待つ時間は幸せだけど待ち遠しくて
1分がすごく長く感じる。

ほんとはアカデミーまでお迎えに行きたいんだけど
毎日お迎えに行くとイルカ先生は
「仕事が片付かない!」
と言って怒るんだ。


だから今日は大人しく家でイルカ先生の帰りを待つことにした。
だって今日は
「出来るだけ早めに帰ってきますから。」
って朝、約束したんだもの。

「イルカ先生まだかなぁまだかなぁ」を
数え切れなくなるほど繰り返した頃

ぴく!

(この気配!)
思ったよりも早くイルカ先生が帰ってきた。

「イ〜ルカせんせ!おかえりなさ〜…」
(あれ?…様子が変?)

「…ぅ…あ、アンタのせいだッ!」
「え?」

なんで帰ってきた途端に怒ってるの?
朝は笑顔でいってらっしゃいのキスしてくれたよねぇ?

「アンタのせいだからな!」
真っ赤な顔で怒りのせいかふるふる震えて…
(あーあ。そんな顔してもカワイイだけだよ。)

「え…と、オレなんかしましたっけ?」
今日は怒られること何もしてないよねぇ?

「カッカカシ先生のせいで…っ俺おかしくなっちゃったんだ!」
「はい?」
真っ赤な顔して目に涙を溜めてイルカ先生が言った。
「カカシ先生が悪いんです!」

「えと、ごめんなさい。
 でもオレの何が悪いのか、オレわかんないんですけど…。」
「そ、それは…っ」
言い淀んで顔がサッと朱に染まる瞬間
オレは上忍の勘で気が付いた。

(ははぁ、これは色関係だな。)

心の中でだけニヤリと笑って、殊勝な声でイルカ先生に聞く。
「オレの何が悪かったのか教えてください。
 じゃないとオレちゃんとイルカ先生に謝れないから。ね?」
「あ…それは…」
ちょっと我に返ったイルカ先生が言い淀んでる。

(ふふーん。これは面白いことになりそうですよ。)

「う…あ…や、えーと…」
「ね?何が悪いんですか?」

(逃がさないですよー。イルカ先生。)

顔だけは申し訳なさそうな表情で
ゆっくりイルカ先生の退路を塞ぐ。

逃げられないと解ったイルカ先生が意を決したように喋りだした。
「アンタが朝あんなことするから!」
「はぁ」
(朝って…今朝だよねぇ。)
今朝はイルカ先生がかわいかったからキスして
そのまま押し倒したかったんだけどイルカ先生が怒るから
我慢して…いつも通りの朝だったような。

「あんなキスを…朝からするから…俺は…ずっとアカデミーで…」
頬を染めて俯いてるイルカ先生が言い難そうに呟いた。

(何ィっ?それはもしかして!)

「勃っちゃったんですかッ?!」

バキッ!
言ったとたんに殴られた。

「勃ってませんッ!」
「じゃ、いいじゃないですか〜。何をそんな怒ってるんですかぁ?」
「アンタって人は!
 アンタのせいで今日一日中思い出してこっちは気が気じゃなかったって言うのに!」
「思い出す?何を?」
「うっ!」
「ねぇねぇ。何を思い出したんです?」
「…き…キスとか…その…」
「セックスとか思い出しちゃったんだ?
 思い出して勃っちゃいそうになって気が気じゃなかったの?」
「っ!!」
かぁあぁぁああ!!と音が聞こえて来そうなほど
みるみるうちにイルカ先生の顔が真っ赤になった。

(あー楽しいなぁ…くふふふv)
楽しいからもうちょっとからかっちゃおう。

「やーらしーなぁ。イルカ先生は。
 授業しながらそーんなこと考えてたんだぁ。」
「ちっ違っ!」
「違うの?違わないでしょ?インラン教師だーAVみたーい。」
「…だ…から、俺は変になっちゃったのかと…思っ…」

あ…泣いちゃう。虐め過ぎた。
ちょっと反省。


でも。

イルカ先生自分の肉欲にビックリしちゃったんだねぇ。
なんてカワイイ人。


「でも。そんなじゃイルカ先生オレの考えてること知ったら驚いちゃうよ?」
「カカシさんが考えてること?」
「そ。オレはいつもイルカ先生の事考えて気が気じゃなくなってますもん。」
「なっ!!…へ…変態上忍。」
「酷っ。でもねぇ、そんなの普通ですよ。
 つーか好きな人に性欲感じない方がヤバイでしょ?」


だからねぇイルカ先生。


「ねぇ、しましょうか。」

「ハイィ?」
「だって思い出しちゃう位したかったんでしょ?」
「ち、ちが…」
「そうやって我慢するから授業中に思い出しちゃうんですよ。
 つまり抑圧された欲求ってやつ?」
「抑圧…」
「オレが今からちゃーんと解消してあげますからねv
 だってオレ今の話聞いてて勃っちゃったし!」
「ちょっと…ちょっと待てぇぇぇ!」
「待ちませぇーんv」


本当に
なんてアナタはカワイイ人。



























でも実際25歳の成人男子が
こんなこと言ったら私は引きます。
イルカ先生だから許されるのだ(苦笑)
ファンタジーですよ。乙女ドリームですよ。てへv

2004.07
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